イケメンを好きになってはイケません⁈
「おい、森下、もう少し余裕もって出社しろって」
「すんません。朝、弱いんすよね。どうしても起きらんなくて」

「まったく、仕方ねえな、お前は」
「へへっ」

 今日はあいにくの雨で、外はどんより曇っているというのに、王子の笑顔はキラキラまぶしい。

 その笑顔のおかげで、たとえ遅刻しようが、いつもなんとなく許されてしまう。

 部長も文句は言っているけれど、そのくせ表情は穏やかだ。

 さすがは森下くん。

 “愛され王子〟の名はダテじゃない。
< 2 / 119 >

この作品をシェア

pagetop