イケメンを好きになってはイケません⁈
「聡子さん」
 森下くん……?

「どうしたの、暑いのにこんなところで」
「待ってたんだ、あなたのこと」

 彼はつかつかとわたしの前に歩みよった。
 外灯に照らされた顔が強張っている。

 えっ、怒ってる?
 でも、なんで?

「なんで、あんなこと言ったんだよ」
 いつになく強い口調で彼はわたしを問いただした。

「あんなことって?」

「お兄さんのこと。なんで恋人だなんて言ったの」

「えっ?」
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