溺愛体質な彼は甘く外堀を埋める。



いきなり,各方面からの謝罪を受ける私。

これを言うためにここにいたのかなと,私はおろおろとする。

多分お昼休みの時の話だと言うのは分かるけど,わざわざ謝って貰うようなことは何もなかったのに……



「わっ私こそ……変に口出したりしてごめんね」



一先ずとほっとした3人。

あゆなさんは直ぐに顔をぶんぶんと振って



「よく知りもしないのに,良くなかった。突然3人がかりで詰められて,恐かったよね……よく気性が荒いって言われてて……気を付ける……!」



ぱしんと両手を顔の前で合わせた。

え,えぇ?

わ,私も頭,下げた方がいいのかな……

とっくに流れた話だと思っていただけに,どうしたらいいのか分からない。



「なぁに? そこ喧嘩してたのー? 何でも良いけどさ,済んだなら早くご飯食べよーよー。ってか,結局千夏はどこ行ったわけ? 真香ちゃんもそろそろ見つけて来ても良い頃なのに~」
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