溺愛体質な彼は甘く外堀を埋める。
出来立ての温かいご飯を食べ終わると,私は自室に引っ込む。

そして,凪対策として,もう何周したか分からないマンガを読んだ。

お母さん達いつ帰ってくるのかな…

なんてそわそわと過ごしていると,お昼という以外と早い時間に帰ってきた。



「ただいま~!」



…充実度の高さを思わせる声で。



「ただいま~」

「お父さん!」



私は久しぶりの父に飛び込む。

すると



「ただいま,真理。良いこにしてた? お母さんのお友達に迷惑かけてない?」

「えっ…?」



お父さんは満面の笑みで意味不明なことを口にする。

私は思わず距離を取り,真意を探ろうとお父さんと目を合わせた。

きょとんとするお父さんに,今度は凪を見ると,凪は凪で良く分かってないみたいだった。



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