溺愛体質な彼は甘く外堀を埋める。
またねと別れて,大きく息を吸う。

まだ,ドキドキ言ってる。

凪に,会いたい。

面白い人がいたって。

絶対に向いてないのに,イベントのリーダーになっちゃったって。

でも,その人は凪みたいに,目を見て話してくれる人で。

話しベタでも当たり前に聞いてくれて。

やっていけそうなんて,似合わないこと思ったって。

今日は,凪に話したいことが一杯あるよ。

千堂 千夏への私の印象は,なんだかとても良かった。

ただ,それは。

また,話しかけてくれるだろうか。

話しやすく裏表のない彼への好印象と,万年1人を自ら望む人見知りとの化学反応かもしれない。
< 52 / 196 >

この作品をシェア

pagetop