溺愛体質な彼は甘く外堀を埋める。
私に教えてくれたのは,ずっとスマホに夢中になっていた女の子で。

みつあみのその子は特になんとも思っていないようだった。

皆待ってるのに…

周りを見ると,メンバーはバラバラになっていて。

待っていると言えるのかも怪しかったけど。

知ってたならもっと早く教えてくれたら良かったのに…

そんな,もうどうしよもないことにまで怒りと悲しみが生まれる。

戻ってきてと連絡を入れると,やはり直ぐに戻ってきた。

時間を見ると,もう少ない。

休業期間は長く学校にいられないから。

結局,本格的な作業は学校が始まってからかな。

私はまた顔をあげられなくなって,時々指示を出しながら作業を進めた。

皆のやる気のなさ,つまらなそうな雰囲気が,ただ肌にささった。
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