桜舞う天使の羽~天才心臓外科医に心臓(ハート)を奪われました。
そう言うと、美桜が困った様な顔で「正悟さんはずるいな……」と呟いてきた。俺の何がずるいのか?そう思っていると、この声で囁けば何でも許してしまうんだと言う。それなら俺が悪戯をしても美桜は許してくれるんだろうか?俺は美桜に酷いことをするつもりはないが聞いてみる。
「そうなのか?それなら俺が美桜に酷いことをしても、この声で囁けば許してくれるのか?」
美桜は少し悩んでから、微笑んだ。その顔がかわいすぎて、胸が締め付けられる。そんな俺に美桜が可愛いことを言ってくる。
「正悟さんは酷いことなんかしないでしょう?」
それはそうなのだが……。
美桜が俺を信じてくれていることがうれしかった。
ああ、もう我慢の限界だ……。
俺は可愛らしく微笑む美桜の唇に、自分の唇を重ねた。
「美桜……良いか?」
俺の言葉の意味を理解した美桜が、真っ赤な顔をしながら「うん」と頷いた。俺はそれを確認してから、美桜をそっとベッドに押し倒した。それに合わせてベッドが軋む。
「美桜、やめるなら今だよ」
「やめないで……」
美桜がそう言いながら俺の首にしがみついてきた。美桜は時々大胆な行動を取ることがある。その行動が男心をくすぐるのを分かっていない。