桜舞う天使の羽~天才心臓外科医に心臓(ハート)を奪われました。
暴走しそうな理性を押しとどめ、美桜にふれる。美桜の柔らかい身体に触れながら唇を重ね、とろけるように甘い唇を甘噛みする。美桜から漏れ出る吐息を感じながら、唇を食むと本当に食べてしまいたいとさえ思った。美桜を食べてしまえば俺のものに出来る。そんなバカなことさえ考えてしまう。呼吸をするために開かれた唇の隙間に舌を潜入させると、美桜がピクリと体を震わせた。俺は美桜を安心させようと頭を撫でる。すると美桜は安心した様に体の力を抜き、俺の舌を受け入れる。チュッチュッというリップ音に混じり、ピチャリ、チュクッといった舌の交わる音が聞こえてきた。そっと目を開け、目の前の美桜に視線を向けると、気持ち良さそうに頬を染め縋ってくる美桜の姿に、俺の体の中心にある分身は暴走寸前だった。
俺は美桜から唇を離すと、着ていた上衣を一気に脱ぎ捨て、美桜の瞳をのぞき込む。その瞳に恐怖の色はなく、自分の求めていることが分かった。
「美桜……やさしくする」
真っ赤な顔をした美桜が、コクリと首を一度だけ縦に振った。美桜からの承諾を経て、耳元で囁く。
「ありがとう美桜……好きだよ」
耳にキスを何度か落としリップ音を奏でると、そのたびに美桜の身体がピクリッピクリッと跳ねる。どうやら美桜は耳が弱いらしい。
「可愛い」