桜舞う天使の羽~天才心臓外科医に心臓(ハート)を奪われました。
もうどうにでもしてと、開き直った気持ちで正悟の指を受け入れ、正悟さん自身も受け入れる。
さすがに初めて受け入れる男性のものに、私の身体は悲鳴を上げた。あまりの痛みに呼吸もままならず、全身を強ばらせていると、正悟さんが沢山のキスの雨を降らせたくれた。それだかで私の身体から力が抜け、安心したように正悟さんを受け入れる。やっと正悟を全て受け入れることが出来、安心した美桜は正悟に視線を向けて切なくなる。
辛そうな顔……。
額には大粒の汗がにじみ、フーッフーッと呼吸を繰り返し自分の中の熱を逃がしているようだった。そんな正悟さんに、私は大丈夫だと伝えても、苦しそうに呼吸をした後、優しく微笑む。そんな風に優しく大切に扱われて、うれしくないはずがない。胸が締め付けられてキュンッと高鳴る。正悟さんは我慢してくれているというのに、美桜の下腹部はずくずくとした言いようもない疼きに体が支配されようとしていた。
ヤダ……正悟さんはこんなに私の事を思って我慢してくれているのに、もっと動いて欲しい、もっと求めて欲しいと思っている。そんな自分の卑猥な考えに恥ずかしくなる。
でも、我慢が出来ない。
羞恥心を押し殺し、たまらず美桜は言葉にした。
「大丈夫です。正悟さんの好きなようにして下さい」
そう言った後、正悟さんが息を飲み込んだのが分かった。こんな破廉恥な私を軽蔑してしまったのかと不安になるが、腰を振りながら『可愛い可愛い好きだ』と、何度も囁いてくる事から、軽蔑はされていないようだ。
私も自分の気持ちを伝えたくて、正悟さんに手を伸ばす。優しく後頭部を撫で、途切れ途切れに思いを告げる。
「正悟さんを……っん……下さいっ……んぁっ……沢山っ……動いて……」
なんとか言葉にしてから正悟を見上げると、正悟が興奮した獣の様な顔で見つめてきた。
うわぁーー。
食べられちゃう。
そう思うほどの熱を帯びた瞳に、飲み込まれそうになった。それでも良いと思った。
全てを正悟さんに……。