この政略結婚に、甘い蜜を
花音が選んだものならば、もっとフリルやリボンのついた可愛らしいネグリジェか、セクシーなベビードールが入れられているのではと思っていた華恋だったが、箱に入っていたのはブラウンのチェック柄のシンプルなパジャマだった。
「まあ、特別可愛いものでなくてよかった……」
ホッとしつつ、華恋はパジャマに袖を通す。リボンやフリルのついた服を着れば、必ず嫌なことを思い出すからだ。
『そないな格好したって、ブスはブスのままやろ!』
今日は一日、嫌なことばかりを思い出している。華恋は泣きたくなり、その場にしゃがみ込む。すると、脱衣所のドアを開けた零が「大丈夫?」と駆け寄ってくる。
「あんまりにも遅いから心配で……。ほら、立って」
零に支えられ、リビングのソファに座らせられる。
「……ありがとうございます」
「気にしなくていいよ、これから夫婦になるんだし。今日は色々あって疲れたよね?もう休もうか」
「まあ、特別可愛いものでなくてよかった……」
ホッとしつつ、華恋はパジャマに袖を通す。リボンやフリルのついた服を着れば、必ず嫌なことを思い出すからだ。
『そないな格好したって、ブスはブスのままやろ!』
今日は一日、嫌なことばかりを思い出している。華恋は泣きたくなり、その場にしゃがみ込む。すると、脱衣所のドアを開けた零が「大丈夫?」と駆け寄ってくる。
「あんまりにも遅いから心配で……。ほら、立って」
零に支えられ、リビングのソファに座らせられる。
「……ありがとうございます」
「気にしなくていいよ、これから夫婦になるんだし。今日は色々あって疲れたよね?もう休もうか」