【短編】色褪せない夢
これからのこと


私がもっと強かったら、
もっと違う未来が見えていたはずなのに、

何度そう思ったことだろう。


この2週間、大翔は5年の間に起こったことを沢山教えてくれた。

結局あの後、冷沙のバックに花組がついていることを知らない花恋は、組の力を使って冷沙を潰そうとしたらしい。

割と悲惨だったそうで、
端的に言うと、
全国No.1暴走族とそのバックの組のメンバーはほぼ全員薬漬けになっていて刑務所行き、

花恋や祖父母に至っては薬だけでなく、さまざまな罪に問われ捕まった。


そして冷沙は


「俺たちは、あの後、必死に純恋を探した。

あの日のことを謝りたくて、
もう一度、笑い合いたくて、
俺たちの光でいてほしくて


だけど優雨がどれだけ情報をかき集めても
居場所を特定することはできなかった

俺たちは、高校1年の3月に解散したんだ」
大翔はぽつり、ぽつりと言葉を紡いだ。


あれから、皆、夢を抱いた。
高校を卒業してそれぞれの道に進んで
高校のことは儚い思い出になってしまっていたところ、
つい先月、理事長が連絡をくれて全てを教えてくれたらしい。

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