願わくば溶けて


僕はすぐさま彼女の持っているぐしゃぐしゃのタオルを新しいタオルに替え、目の前に温かいお茶を置く。



「っ、すみません」



「んっ、ゆっくり。ゆっくり」



「深呼吸」



「――っずーはー、ずーは、すーはー」



「おっ、落ち着きました。すいません」



「はい。よし、どうぞ」



「その先輩がかっ、彼女さんらしき方と…… 恋人のように戯れていまして!」



「それを見て思わずにっ、逃げてしまいまして」



…… 青春していらっしゃる。


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