【短編】糸
誰にでも笑顔で
どこにいても仲が良くて
だから、誰も気づけなかった。
女の子の方が病気で苦しんでいたことも
男の子の方が1人で溜め込んで病気を患ってしまったことも
いや、
もしかしたら
誰もが知っていて、
それでもなお、
誰も見ないふりをしたんだ。
2人の世界には誰も入ってはいけない
それは暗黙の了解みたいなもの。
それが正しかったのかもしれないし、
それが間違っていたのかもしれない。
2人は今日、永遠になった。