最初で最後の恋をする
騎士
みやびの通う大学前━━━━━
厘汰と武虎がいた。
学生達が、注目しざわついている。
「ねぇ、厘汰」
「ん?」
「勉強、しなくていいよね?俺、勉強嫌い」
「あぁ。
何もしなくても、進級できるらしい。
充矢が上手くしてくれてる」
「良かった!」
「あ、でも!みやびには言うなよ!」
「わかってるよ!当たり前でしょ?」
「さぁ、行くか!みやびには、昨日連絡しといた!
俺と武虎、編入したって!」
「編入って……俺達、そもそも大学入学してないのに(笑)」
そして二人は、みやびがいる講義室に向かったのだった。
みやびは講義室の一番後ろの席で、静かに教科書を見ていた。
講義室の少しだけ開いた窓の隙間から入ってくる優しい風が、みやびの髪の毛を揺らす。
その姿があまりにも綺麗で、厘汰と武虎は見惚れていた。
みやびの視線が、ふと厘汰と武虎の方に向く。
厘汰と武虎の存在を認めたみやび。
フワッと微笑み、立ち上がる。
そして厘汰の方に小走りで駆けてきた。
たった……たったそれだけのことが、厘汰にとって狂う程に嬉しい。
駆けてくる途中で、みやびが躓いた。
「キャッ━━━━」
「「みやび!!?」」
厘汰と武虎が、慌てて駆け寄る。
トンッ━━━━!!!と風をきって、厘汰がみやびを抱き止めた。
「………ったく…みやびは、よく躓くな…(笑)」
「ご、ごめんなさい…」
厘汰の腕の中から顔を出し謝る。
「フフ…そんなに俺に会いたかったの(笑)?」
厘汰はわざとらしく言う。
「え?あ…ごめんなさい……」
みやびは申し訳なさそうに視線をそらす。
「え……あ、いや、そんな反応されるとなんか傷つく……」
「え……?ごめ━━━いや、なんて言えばいいの?」
とても純粋なみやび。
みやびに冗談は通用しない。
「フフ…みやび」
そんなみやびに武虎が声をかける。
「え?武虎?」
「厘汰はね。みやびが嬉しそうに駆けてきてくれたことが嬉しくて、照れ隠しの為に言ったんだよ!」
「あ、そうか!
私、嫌われたかと……」
「違うよ!厘汰はそんなことでみやびを嫌いになったりしない。大丈夫だよ!」
武虎が微笑むと、みやびも安心したように微笑み………
「厘汰」
「ん?」
「会いたかった」
「え……?」
「厘汰に会いたかったよ!」
と、はっきり言った。
「みやびは…純粋なんだな」
厘汰がみやびの頬に触れて撫でる。
「え?」
「こんな女、初めてだ」
「え?厘汰…?」
「だから俺も、みやびに合わせて真っ直ぐ伝えるようにするから!覚悟して!」
厘汰の顔が近づき、チュッと音をさせ額にキスをした。
厘汰と武虎がいた。
学生達が、注目しざわついている。
「ねぇ、厘汰」
「ん?」
「勉強、しなくていいよね?俺、勉強嫌い」
「あぁ。
何もしなくても、進級できるらしい。
充矢が上手くしてくれてる」
「良かった!」
「あ、でも!みやびには言うなよ!」
「わかってるよ!当たり前でしょ?」
「さぁ、行くか!みやびには、昨日連絡しといた!
俺と武虎、編入したって!」
「編入って……俺達、そもそも大学入学してないのに(笑)」
そして二人は、みやびがいる講義室に向かったのだった。
みやびは講義室の一番後ろの席で、静かに教科書を見ていた。
講義室の少しだけ開いた窓の隙間から入ってくる優しい風が、みやびの髪の毛を揺らす。
その姿があまりにも綺麗で、厘汰と武虎は見惚れていた。
みやびの視線が、ふと厘汰と武虎の方に向く。
厘汰と武虎の存在を認めたみやび。
フワッと微笑み、立ち上がる。
そして厘汰の方に小走りで駆けてきた。
たった……たったそれだけのことが、厘汰にとって狂う程に嬉しい。
駆けてくる途中で、みやびが躓いた。
「キャッ━━━━」
「「みやび!!?」」
厘汰と武虎が、慌てて駆け寄る。
トンッ━━━━!!!と風をきって、厘汰がみやびを抱き止めた。
「………ったく…みやびは、よく躓くな…(笑)」
「ご、ごめんなさい…」
厘汰の腕の中から顔を出し謝る。
「フフ…そんなに俺に会いたかったの(笑)?」
厘汰はわざとらしく言う。
「え?あ…ごめんなさい……」
みやびは申し訳なさそうに視線をそらす。
「え……あ、いや、そんな反応されるとなんか傷つく……」
「え……?ごめ━━━いや、なんて言えばいいの?」
とても純粋なみやび。
みやびに冗談は通用しない。
「フフ…みやび」
そんなみやびに武虎が声をかける。
「え?武虎?」
「厘汰はね。みやびが嬉しそうに駆けてきてくれたことが嬉しくて、照れ隠しの為に言ったんだよ!」
「あ、そうか!
私、嫌われたかと……」
「違うよ!厘汰はそんなことでみやびを嫌いになったりしない。大丈夫だよ!」
武虎が微笑むと、みやびも安心したように微笑み………
「厘汰」
「ん?」
「会いたかった」
「え……?」
「厘汰に会いたかったよ!」
と、はっきり言った。
「みやびは…純粋なんだな」
厘汰がみやびの頬に触れて撫でる。
「え?」
「こんな女、初めてだ」
「え?厘汰…?」
「だから俺も、みやびに合わせて真っ直ぐ伝えるようにするから!覚悟して!」
厘汰の顔が近づき、チュッと音をさせ額にキスをした。