花子さん《短》
それでも花子さんは
めげなかった……
「……もう充分でしょ?」
花子さんが静かにそう言うと
芽衣は血相をかえて
『何その態度!!』
と金城り声をあげて
ハサミを花子さんに向けた……
――――スッ
興奮のあまり芽衣は
花子さんの頬をスッと
切ってしまった…
「いたッ!!」
花子さんの頬から赤い血が
流れた……
『ちょ……芽衣……
さすがにやばいよ…』
そうおびえたように有花が
言った……
だけど芽衣は狂ったように
笑い出した……
『あはははは。これでいいの。
これで……あはははは』