【完結】私、実はサレ妻でした。


「っ……許せない……」
 
 やっぱり許せない。……私はあなたことを許せないよ、あなた。
 私のことだけを思って、私のことを愛してくれると思っていたのに。 

 もちろん、子供たちのことも愛してくれてるのは、分かっているのだけど。
 でもやっぱり、現実を受け入れられないーーー。




「ママ~ごちそうさまでした!」

「はーい。じゃあゴミ捨てしようね」

「はぁーい!」

 我が家の子供たちは本当に素直で良い子だ。そんな夫も、子供たちを本当に可愛がってくれる。
 子供たちにとっては、夫は本当にいいパパなんだよ。

 ーーーだからこそ、こんな選択をするのが辛い。
 離婚しなければならないという、その辛い選択を。

 子供たちはきっと悲しむ、きっと泣いてしまうだろう。
 だけどもうね、後戻りは出来ないのーーー。

 私は母親だから、子供を守るのが役目だから。 だから絶対に、子供たちだけは私が守ってみせる。
 何があっても、それが例えどんな結果になろうともーーー。
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