【完結】私、実はサレ妻でした。
しかもこのラブホテルのレシートに書かれている時間は、4月10日の午後15時からとなっている。
チェックアウトしたのは、その日の夜19時過ぎとなっていた。
「……もしかしてこれって、浮気?」
夫は、私たちの予定を嘘をついてドタキャンした挙句、誰か他の女と浮気してたってことよね?
「……何それ、許せないわ」
私たち家族という存在がいるのに、夫は浮気してるってこと?
しかも嘘ついてまで、その女と会っている、なんてーー。
しかもこの浮気は、つい二ヶ月前のことだ。
まさかこんな二ヶ月前に、私は浮気されていたということになる。
「……何でよ」
あの人は、私じゃ物足りないって言うの?
「っ……」
そんなことを考えているうちに、私は手に持っていたそのレシートをクシャッと握りつぶしていた。
「……あなた、私の何がイケないって言うの?」
教えてよ、あなた。私はちゃんとあなたのために尽くしてるつもりよ。
家事もこなして、子育てだってちゃんとやってるわ。
あなたが私を抱きたいと言えば、私はあなたに抱かれてだっている。
子供がいても、夫婦の時間はちゃんと大切にしてるつもりだった。 誕生日も結婚記念日も、あなたが毎年お祝いしてくれているから、私はすごく嬉しかったのに。