【完結】私、実はサレ妻でした。
「ママ、パパ。おやすみなさぁーい」
「おやすみなさーい」
「はーい。おやすみなさい」
子供たちが寝室に行ったのを確認して、私もお風呂に入ることにした。
「実乃梨、何か手伝おうか?」
「……ううん、大丈夫」
ねぇあなた、私はあなたと離婚するわ。 必ず離婚して、あなたと縁を切ってみせる。
子供たちのことも、絶対に渡さないからーーー。
そしてそれから数日後の夜、私はついに動き出したーーー。
「……ねぇ、あなた」
「ん?どうした?」
私はついに、確信に迫るべく夫に浮気の証拠を見せ付けることにしたのだった。
「あなたにね、大事な話があるの」
「話?……うん、分かった」
夫はそう返事をして、私の前に座った。
「実乃梨、話って?」
「……ねぇあなた。これが一体どういうことか、私にも分かるように説明してくれる?」
そして私は、探偵事務所からもらった数々の浮気の証拠を、夫の前にばら撒いたーーー。
「……え」
その証拠たちを見て、夫の表情は変わった。 そして驚いていた。
「これ、どう見てもあなたよね?惚けても無駄だから。……知ってるのよ私、あなたが宍倉円香と浮気していたこと。 それと宍倉円香と不倫旅行に行ってたこともね、全部知ってるのよ」