【完結】私、実はサレ妻でした。


「パパもママのこと、好きだよ。 でも一緒にいれなくなってしまったんだ。分かってくれるか?」

 子供には、こんなの残酷すぎる気もした……。

「空斗、流斗。パパとはお別れしてもね、ちゃんと会えるよ? 毎週週末には会えるから」

「ほんとお?」
 
「うん、本当だよ。パパとたくさん遊べるよ」

「やったあ! サッカーできるね!」

 私は夫との離婚を成立させるために、一つ条件を付け加えた。

 【毎週必ず、子供たちのために時間を作ること】

 それが離婚する条件にした。 夫婦としての関係が終わってしまっても、私たちがあの子たちの親であることに変わりはないから。

 だからせめてその贖罪として、これからは子供たちのために時間を使ってほしいと、私からお願いした。
 私のことは愛さなくてもいいから、せめて子供たちのことは愛してほしい。 私は夫にそうお願いをした。

 それが私たちが、唯一家族としていられるただ一つの理由だから。
 全ては子供たちのため、それだけのためにーーー。




◇ ◇ ◇
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