【完結】私、実はサレ妻でした。

【夫が呼んだ名前】

◇ ◇ ◇



「ごちそうさまでした」
 
「はーい」
 
「ママ、ゲームしてもいい?」
  
 お昼ご飯を済ませた後、空斗が私にそう聞いてくる。

「えー?昨日もゲームしたでしょ?」

「きょうはきのうのとは、ちがうゲームだもん!」

 空斗はゲームが大好きで、暇さえあればゲームしていい?とよく聞いてくる。

「はぁ……分かった。じゃあ30分だけだよ」

「やったぁ!」

 空斗は嬉しそうにゲームの電源を入れて、ゲームを始める。

「ゲーム終わったら流斗とも遊んであげるんだよ、空斗!」

「はぁーい!」

 本当に分かったのかな……。こうなると、母は本当に大変だ。

「ママ、流斗がお絵かきしたいみたいだから、クレヨンとノート借りてくな」

「うん、分かった。  流斗のことお願いね、あなた」

「任せろって」

 流斗は夫に任せ、私はすぐにお昼ご飯の片付けを始める。

 ーーーこれが私たちの日常なのだ。これが私たち夫婦の、私たち家族のいつもの日常。
 何にも変わらない、いつもの日常なんだ。
 
 私たち家族は幸せなんだ。みんなで美味しいご飯を食べたり、みんなでお買い物に行ったり。
 何気ない日常を楽しくしてくれるのが家族だ。
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