明日はきっと、晴れ。
繁華街の一角に小さな公園がある。
わたしにとっては大好きで、
それでいて、1番大嫌いな場所。
「やだっ、やめっ」
「この時間にその格好で1人ってその気なんだろ?」
「俺らと遊ぼうぜ?」
見るからに仕事帰りとみられる女性に絡む厳つい3人の男たち。
あれはおそらく今、巷を騒がせている
暗涙(アンルイ)と呼ばれる暴走族。
チッ、懲りねえ奴らだな。
軽く舌打ちをして気配と足音を隠して近寄る。
彼らのうちの1人ににこっと笑いかければ
青ざめて後退りをする。
「あ?なんだ?」
その様子に気づいた他の2人は女の子を放置してわたしに詰め寄る。
前と後ろを挟まれて、横は一方がフェンスと逃げ場は1つしかなくなった。
けどそこにはさっきの男が伸びていて。
……四方塞がりってやつ?
まあ逃げるなんて選択肢はわたしにはないのだけど。一応ね。
スッ
リーダー格の男に肩を掴まれる。
「ん?お前女か?」
目の前に立っている奴が1番ガタイがいいから多分リーダー。
クスリの匂いがぷんぷんする。