明日はきっと、晴れ。
2. 朝陽を浴びた夢
Ritsu.
side_律
麗と出会ったのは、高校1年の入学式。
親に反抗するために進学したこの高校で、最初に話した子。
今は両親とは仲がいいけど、
あの頃の家族仲は最悪だった。
同じクラスで、入学式初日に席替えをして隣の席だった子。
社交辞令の挨拶をしたのが最初の会話。
今ほど明るくはなくて、何かに怯えるような哀しい目をしていた。
次の日から、教室にほとんど来なくなって…夜の街で彼女(冷蝶)に出会った。
当時の俺は校長やひかりんたちに教わったことを活かして、
夜の街で正義という名の暴力を振りかざしていた。
あの日のことは今でも鮮明に思い出す。
あの日は、夜の街で麗を見かけた。
どうやら、複数人の男子高校生が1人の男性に親父狩りをしていた、らしい。
「レイ… ここから早く逃げろ…」
彼女に死にかけた声で、
大丈夫だから逃げて、と微笑みかける男性が身に纏っているスーツは血だらけで、
金属バットらしきものを手にニヤニヤ笑った男たちがその光景を見ている。
「待って、行かないでっ!!」
目を閉じ力をなくした男性に、悲鳴のような声を上げた彼女に男たちが近づく。
危ないっ!
そう思ったのが先か、
体が勝手に動いたのが先か、
そんなことはよくわからないけれど
気がつけば彼女を守るようにして立っていた。
麗と出会ったのは、高校1年の入学式。
親に反抗するために進学したこの高校で、最初に話した子。
今は両親とは仲がいいけど、
あの頃の家族仲は最悪だった。
同じクラスで、入学式初日に席替えをして隣の席だった子。
社交辞令の挨拶をしたのが最初の会話。
今ほど明るくはなくて、何かに怯えるような哀しい目をしていた。
次の日から、教室にほとんど来なくなって…夜の街で彼女(冷蝶)に出会った。
当時の俺は校長やひかりんたちに教わったことを活かして、
夜の街で正義という名の暴力を振りかざしていた。
あの日のことは今でも鮮明に思い出す。
あの日は、夜の街で麗を見かけた。
どうやら、複数人の男子高校生が1人の男性に親父狩りをしていた、らしい。
「レイ… ここから早く逃げろ…」
彼女に死にかけた声で、
大丈夫だから逃げて、と微笑みかける男性が身に纏っているスーツは血だらけで、
金属バットらしきものを手にニヤニヤ笑った男たちがその光景を見ている。
「待って、行かないでっ!!」
目を閉じ力をなくした男性に、悲鳴のような声を上げた彼女に男たちが近づく。
危ないっ!
そう思ったのが先か、
体が勝手に動いたのが先か、
そんなことはよくわからないけれど
気がつけば彼女を守るようにして立っていた。