明日はきっと、晴れ。
「レイ、薬持ってきたぞ」
白衣を着た、麗の父親が声をかける。
「ありがとう」
そう言って受け取ったその薬は麗の両親が創ってくれた特別な薬で、
冷蝶でいるときに出てくる発作が弱まる薬。
時計は5時半を指している。
「いつか、ちゃんと麗に会ってあげてくださいね?」
よし、と立ち上がり2人に頭を下げていつもの言葉をかける。
きっと、麗も会いたがってるはずだから__
明け方の空に昇った太陽に照らされた2人の顔は
困ったような、戸惑いと不安が見られたけど
わたしはそれに気づかないフリをして
もう一度
「ありがとうございました」
と手を振って病院を後にした。