明日はきっと、晴れ。
「何を言ってるのかしらー?」
そう言ってひかりんが黒い笑みと殺気を漏らせば
ヒィッと身震いして静かに問題集と向き合うメンバーたち。
「お前らわかってるだろうな?ああ?」
ひかりんが椅子の上に立って声を荒げる。
さすが元女総長。迫力が違う。
1年生くんたちは震えてるじゃん。
苦笑いしかできない。
このテストが終われば夏休みに入るから、
今年も夏合宿をする予定で。
今年はなんと澪くんの知り合いが経営してるホテルに泊まって海へ行きます!!
わーい!
高校生はテストで赤点取ったらお留守番になってしまうからみんな必死に勉強している。
最初から大人しくしなさいよね…
呆れながらもそうやって楽しく乗り越える。
1日1日、倉庫には口から魂を出す子で溢れている。
半数近くが放心状態になって覇気が薄れた7月上旬、
ようやく先日の期末テストが返却された。
全てのテストが返却され放課後に倉庫へ行くと、
扉を開けた瞬間、
昨日までの死んだ屍の集団とは一変して
色とりどりの頭をしたうるさい男たちの歓声で溢れていた。
「うっしゃあ!!!」
「うおー!!!!」
「麗さーーーん!律さーーーん!」
「「「俺たち赤点回避しました!!!!」」」
テスト用紙を見せながら次々に抱きつきにくる彼らを華麗に交わした律くんは
よかったな、と微笑みかける。
お陰でみんなわたしのところになだれ込んできて辛いです、律くん…。