明日はきっと、晴れ。
『大人しく麗は守られてればいいの』
「俺らが守るからさ」
律くんと冷蝶にそう言われてまだパニックしてるけど一旦黙っておくことにした。
一くんも固まっちゃってるし。
『で、そこの新似の君。
黎明の話、教えてほしい』
その言葉で一くんは怯えながらも慌てて話し始めた。
怖がらせてごめんね、一くん。
あとで一緒に美味しいもの食べながら頭の中整理しようね。
心の中で勝手にそう約束して彼の話に耳を傾けた。
「9月15日を目掛けて黎明が翼を潰しにやってきます。
来週あたりに何か手紙かメールが来るはずです。
それには11月の大抗争で、と書かれるはずですが、
おそらく9月に不意をついてここに攻め込んできます。
黎明のバックにはみなさんご存知の通り、
麗さんの元いた施設の関係者が幹部で動く組がついています。
その組も族もクロです。
クスリも銃も、やってます。
ひかりん先輩には報告済みで
いつでも警察は突入できる状態ではあるのですが………
ただ、ひとつ厄介なのは咲良です。
咲良は翼を追い出された恨みを持っているのは確かで、
誰か男と関係を持っているのも確かなのですが……
僕は1年近く咲良と共に生活してきましたが誰かは教えてくれず………
彼女がどう動くかはわかりません…」
力になれずにごめんなさい、と深く頭を下げた一くんの背中を新くんがそっと撫でる。