明日はきっと、晴れ。
3. 吹き抜けた風

Rei.

side_麗


冷蝶の存在を知ったあの日から、
わたしは冷蝶と共存している。


未だに慣れないけれど、気にはならない。

決して気持ちがいいものではないけれど、
まあ不快とまではいかない。


そんな今日はいよいよ待ちに待った夏休み。

そう、恒例の翼の夏合宿。

恒例と言っても今年で2回目だけどね。


無事に全員が赤点ゼロで迎えられた。

海で泳いだり、
ビーチバレーをしたり、
BBQをしたり…

普段とは違う空間で思いっきりはしゃいで
楽しそうにしてるみんなを見ると

わたしも自然と笑顔になれる。



この時間が長く続けばいいのに。


楽しい時間はあっという間に過ぎていき、
気がつけば日没になっていて
みんなでキャンプファイヤーの時間になった。


全員でキャンプファイヤーを囲んだところで律くんが9月に黎明の攻撃があるかもしれないことを打ち明けて、シリアスなムードになった。


………はずなのに。


「花火しましょう!」
「じゃあトランプもしましょう!」
「いやいや!お菓子パーティーですよ!」


何故か今からやりたいことを発表する時間になっていて、
シリアスなムードは何処へやら、
もうすっかり騒がしくなってて。


「んー、10月に新くんの誕生日会するからそのときにする?」

収拾がつかなくなったのでわたしがそう提案すると

メンバーたちははぁい!と元気よく返事を返してくれた。




来た時よりも美しく!
ってことで
明日は朝からホテルの大掃除を手伝う予定なので、お開きになった。
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