明日はきっと、晴れ。
9月10日。
15日目掛けてやってくる、
と一くんが教えてくれたその日がもう目の前に近づいてきた。
冷蝶は体力温存だとか言って最近出てきてくれない。
静かでいいんだけど、
わたしこのままだと戦闘力も防御力も限りなく0に近いと思うよ…??
「みんな、本当に、怪我にだけは気をつけてね?
わたしなんかより、ちゃんと自分の命を、守ってね?」
そう訴えかけるとみんなは笑ってもちろん!と答えてくれる。
15日が過ぎても一向に攻撃してくる気配がない。
もう襲ってくることはないだろう。
倉庫内は文化祭の話題で持ちきりで
完全に気が抜けていたその週の金曜に、
事件は起こってしまった。
学園祭の準備で少し遅れて倉庫に着くと
5、6人ほど血だらけで倒れていた。
意識はあるものの、立つこともままならないくらいぐったりしていて、
美琴が慌てて救急セットと共に駆け寄ってきた。
倉庫内はしん、としていて、
中学生の少年たちが身を寄せ合って震えていた。
しっかり話せそうな1人に話を聞くと
彼らが襲われたところを
倒れ込んでいる高校生組が庇ってやられたのだと言う。
「大丈夫だよ、みんなよくがんばったよ」
まだ震えている彼らを抱きしめれば
彼らは声をあげて泣いた。