明日はきっと、晴れ。
『麗、そろそろ時間だ』
わたしだけに聞こえるように、冷蝶が話しかける。
律くんたちと目を合わせて、作戦を決行する。
「じゃあ、隣の部屋に行ってようか?」
中学生組を立たせて
唯一幹部室と寝室以外に鍵のある部屋に急いでみんなで入る。
みんなは強いから、きっと大丈夫。
震え出した手をみんながぎゅっと握ってくれた。
15分ほど経っただろうか。
外の様子が落ち着いてきて、
わたしを出せだのなんだの、話している。
「わたしは今から外に出るわ。
みんなは危ないと思ったら容赦なく警察に電話して。
私たちは大丈夫だから。信じてね?
さあ、こっちに隠れて」
この部屋はいつの間にか冷蝶が改造していたらしくて、
隠し扉と彼らの個室がつながっている。
彼らがその扉をくぐったことを確認してそっと閉じて見えないように隠した。
彼らがそれぞれの部屋について、
鍵を閉めたらこの部屋の扉が開くようになっている。
ガチャ
鍵が開いた音がした。
『戦うのはわたしに任せて。
麗はわたしたちを信じて』
冷蝶が最期にするから、とどこからともなく薬を取り出して、飲み込んだ。
よし、行こう。
一呼吸して、思いっきりドアを開いた。