明日はきっと、晴れ。


一歩一歩、確実に胸を張って足を進め、
元施設長とその隣に立つ咲良さんの前に出た。


「何が望みだ」



2人を睨みながら詰め寄ると2人揃って銃を構えた。


「「麗っ!」」

澪くんと誠也くんがわたしの名前を呼んだ。


横目には黎明幹部の動きに気付いて食い止めてくれる新くんと律くんの姿が見える。


こっちは今から大事な話をしようってのに気が散る。うるさいわね…



ブワッという効果音が頭の中いっぱいに響いて、

目の前の2人は顔を青ざめて固まったのがわかる。

その隙にさっきからうるさい黎明幹部を見て、とりあえず微笑んでみた。

彼らは震えながら後退りを始めて、
その場から動かなくなった。



一くんは1度だけこの殺気を経験してるから固まるだけだろうと冷蝶が言ってた気がする。

……ほんとに固まってる。

一くん、ごめんね。





殺気とやらを出した瞬間、蝶の刺青が熱を帯びるのがわかった。

これが、冷蝶のチカラ…



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