明日はきっと、晴れ。
Rei.
side_麗
真っ暗な空間を彷徨い続けていたら、
一筋の光が差し込んだ。
その光に届くように、
追いつくように走って辿り着いたのは、
早朝の箱庭。
白衣を着た見知らぬ男女2人が手を広げてわたしを出迎える。
『あれが麗の実の両親だよ。
わたしをたくさん救ってくれた。
どうか、嫌いにならないであげて…』
冷蝶が涙ながらに教えてくれる。
優しい雰囲気に吸い寄せられるように一歩ずつ近いた。
「レイ、大きくなったわね…」
女性が太陽のような笑顔で抱きしめてくれる。
お母さん…
「身勝手なことをしてごめんな…」
男性は抱き合っているわたしたち2人を丸ごと包んでくれた。
お父さん…
「いくらでも待ってるから、戻ってこい」
お父さんがわたしの背中を押す。
お母さんはその隣で、大きく手を振る。
深く頭を下げて導かれるように、おもむろに歩き出した。
…今までのことは、
きっとすぐには受け入れられないから
許せないと思う。
だけど………
わたしを産んでくれてありがとう。
お父さん、お母さん。