明日はきっと、晴れ。
目を覚ますと真っ白な天井が見え、
そこがいつもの空き教室であることを知らせる。
ん、と伸びようとすると右手が上がらない。
「あ、麗ちゃんが起きた!」
と澪くんが顔を覗き込んでくる。
「おはよう、麗」
そう優しい声をかけてくれたのはわたしの右手を両手で握っていた律くん。
時計を見ると15時半をさしていた。
午後の授業は終わってしまった時間。
「おはよう、みんな」
そう声をかけると、
寝起きはしっかり水分をとってください、と言って誠也くんがお茶を手渡してくれた。
ありがたく受け取ったそれを飲んで心が落ち着いてきたところで
新くんがいないことに気づいた。
「新はもう行ったよ、
麗ちゃんにごめんねって伝えといてって言ってた」
キョロキョロしていたわたしに澪くんがそう言って笑った。
机の上にまだお弁当箱が並んでいるのを見て、
午後の授業をサボらせてしまったことを知る。
「あ……わたし、寝ちゃったみたいでごめんね?」
「ごめんよりありがとうがいいんだけど」
むっとした表情で立ち上がった澪くんにそう言われ、
「うん、3人ともそばにいてくれてありがとう」
と伝えると3人が揃って頬を赤らめた。
わけがわからず首を傾げると律くんはやさしく頭を撫でてくれた。