ノート
「来るよね」
そういえば、休みますという連絡も入れてない。サボリにしか見えないかもしれない。
熱は、頑張れば耐えられたし他の不調は特にない。健康といえば健康だ。
「気分が悪いから、休んだんだ」
「声元気そうじゃん。私待ってる」
電話は一方的に切られた。
なっちゃんが言ってた件なんだろうかと思ったが、身体を動かす気力がなく、結局行かなかった。
夕方。具合はどうかと河辺から連絡があった。
一時期はウザいほど絡んできていたのに、最近河辺はやけに紳士的な距離感になっていることが不気味ではありつつも、もしかすると許せるようになる日が来るんじゃないかと考えてしまう。
「なんとか生きているよ」
メールに返信すると「そうか」と来た。気をつかうことを覚えたのだろうかと楽観していた俺は、違和感と思ったことはなかったのだが。
「お前の姉と付き合うことにした」