ストロベリーバニラのキス ひねくれた純愛(おまけの小話・その2)
俺は近くの駐車場に車を入れて、
9時50分に、
博物館の正面玄関に立った。
10時開館なので、
見学らしい、中高生のガキが
ぐちゃぐちゃいる。
引率の教師が
大声で怒鳴っているのを、横目に見て教授を捜した。
いない・・・
正面玄関が開かれ、
入場者が、どんどん吸い込まれていく。
この場所を指定したのは、
教授だ。
間違うはずはない。
俺は大きな柱の陰に
隠れているのではないかと、
階段を駆け上がった。
一番下の階段の隅に、
女の子が座っている。
黒髪のツインテールに
白いリボンが揺れ、
ブルーの水玉模様のワンピース。
膝には造花のいっぱいついた
籐のバックを持ち、頬づえを
ついていた。
あれは、女の子・・・
ではない!!!!