ストロベリーバニラのキス ひねくれた純愛(おまけの小話・その2)
「そこまでいっても、
俺はいいですけどね」

「むむ・・私は無理だと思うが」
教授は俺にからかわれたと
思って、口をへの字に曲げた。

「せっかく来たのだから、
今日は牧場を案内しますよ。

結構面白い所もあるし、
眺めもいいですよ」

俺は補足説明をつけた。

「友達の家に遊びに行くって・・
思ってもらえばいいです」

教授は納得するようにうなずいた。

「牧場の視察か・・・」
「ええ、楽しいですよ」

それから、促すように教授に
手を差し伸べると、
ためらいながらも手を握ってきた。

「車を駐車場に止めてあります。
行きましょう」

教授はハンカチで口を押えて、
別の方向を注目している。

「あの、その前に、ちょっと・・」
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