一縷
これは途中で事故に遭うか変な奴についていくか、何かに巻き込むか巻き込まれる気がする。
「送る。住所……」
スニーカーを履く為に座った彼女に問いかける。正確には問いかけようとして、寝ていることに気付いた。
座ると、寝るのか。
ここまで来ると、呆れることも無かった。
ここに来た時と同じように静かに寝室へ運んで、寝かせる。
……未成年じゃないよな?
いや流石に。あんなに大っぴらに飲酒しといて、それは無いか。
静かに眠る寝顔を見て、横に寝転ぶ。
むうむうと何か言っている。
寝言か、とその様子を窺った。