強面カイくんの、行き過ぎる溺愛
「カイくん、とっても頭が良くてよく勉強教えてくれるし、しかもバカな私に合わせて説明してくれる。とっても分かりやすいんだよ?
しかもこの前なんか、一緒に遅くまで残ってくれたの」
「結理…」
「それに、それに…
先週なんか、私が何気なく話したコンビニの一番クジのマスコット、プレゼントしてくれたの。
カイくんはたまたまだって言ってたけど、私知ってるの。
カイくんが、何度もクジをひいて目的のを買ってくれたの。
━━━━━━そんな人なの!」
(ユウちゃん…)
「あ、後ね!
さっきの噂、カイくんの耳に入れないようにしてね!そんな酷い噂、後から“ただの噂”とか“冗談”じゃ済まされないよ!!
私は!そんな噂を流す人の方が怖いよ!!」
快李は、ドアの向こうで震えていた。
結理への愛しさに………
あぁ…やはりこの子は、天使だ…!
俺はこの先、この子の為に生きていきたい。
相良 結理の為に、この先の人生全て捧げたいと。
それから快李は、結理に告白し二人は交際を始めた。大学在学中は同棲し、関係を深めていった。
そして大学を卒業して会社を立ち上げ、軌道に乗ったのを期に、プロポーズし夫婦になったのだ。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
屋敷を出て、駅までゆっくり歩く。
その間も快李は、何があっても結理から離れない。
繋いだ手、視線、意識……全て。
それは駅のホーム、電車内、結理の勤務先のイタ飯店まで行くまでずっと………
従業員出入口前で、別れる二人。
「じゃあ…ユウちゃん、頑張ってね!
あと、僕との約束!守ってね!」
「うん」
結理の両手を包み込み、目を覗き込んで言い聞かせる。
「ユウちゃん、昼休み、どうするんだっけ?」
「カイくんに電話」
「帰る時も?」
「カイくんに電話」
「何かあったら?」
「もちろん━━━━━」
「「カイくん(僕)に電話!」」
二人は顔を見合わせて、フフ…と微笑み合った。
「カイくんも、気をつけてね!」
「うん」
二人は小さく手を振り合い別れた。
開店準備をしていると、店長に声をかけられた。
「乙坂さん!」
「はい」
「今日はごめんね!残業お願いして!」
「あ、いえ…」
「みんな、今日から新人さんが入ったから!
甲田さんです」
「甲田です。よろしくお願いします」
「乙坂さん、指導お願いしていいかな?」
「え!?
わ、私ですか!?は、はい!」
「━━━━━よろしくお願いします」
「はい!乙坂です!甲田さん、よろしくお願いします!」
結理は心底嬉そうに、微笑んだのだった。
結理は頭の回転が弱く天然。
人を頼ることはあっても、頼れることはない。
残業の話もそうだが、結理にとって頼られることは喜ばしいことなのだ。
しかもこの前なんか、一緒に遅くまで残ってくれたの」
「結理…」
「それに、それに…
先週なんか、私が何気なく話したコンビニの一番クジのマスコット、プレゼントしてくれたの。
カイくんはたまたまだって言ってたけど、私知ってるの。
カイくんが、何度もクジをひいて目的のを買ってくれたの。
━━━━━━そんな人なの!」
(ユウちゃん…)
「あ、後ね!
さっきの噂、カイくんの耳に入れないようにしてね!そんな酷い噂、後から“ただの噂”とか“冗談”じゃ済まされないよ!!
私は!そんな噂を流す人の方が怖いよ!!」
快李は、ドアの向こうで震えていた。
結理への愛しさに………
あぁ…やはりこの子は、天使だ…!
俺はこの先、この子の為に生きていきたい。
相良 結理の為に、この先の人生全て捧げたいと。
それから快李は、結理に告白し二人は交際を始めた。大学在学中は同棲し、関係を深めていった。
そして大学を卒業して会社を立ち上げ、軌道に乗ったのを期に、プロポーズし夫婦になったのだ。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
屋敷を出て、駅までゆっくり歩く。
その間も快李は、何があっても結理から離れない。
繋いだ手、視線、意識……全て。
それは駅のホーム、電車内、結理の勤務先のイタ飯店まで行くまでずっと………
従業員出入口前で、別れる二人。
「じゃあ…ユウちゃん、頑張ってね!
あと、僕との約束!守ってね!」
「うん」
結理の両手を包み込み、目を覗き込んで言い聞かせる。
「ユウちゃん、昼休み、どうするんだっけ?」
「カイくんに電話」
「帰る時も?」
「カイくんに電話」
「何かあったら?」
「もちろん━━━━━」
「「カイくん(僕)に電話!」」
二人は顔を見合わせて、フフ…と微笑み合った。
「カイくんも、気をつけてね!」
「うん」
二人は小さく手を振り合い別れた。
開店準備をしていると、店長に声をかけられた。
「乙坂さん!」
「はい」
「今日はごめんね!残業お願いして!」
「あ、いえ…」
「みんな、今日から新人さんが入ったから!
甲田さんです」
「甲田です。よろしくお願いします」
「乙坂さん、指導お願いしていいかな?」
「え!?
わ、私ですか!?は、はい!」
「━━━━━よろしくお願いします」
「はい!乙坂です!甲田さん、よろしくお願いします!」
結理は心底嬉そうに、微笑んだのだった。
結理は頭の回転が弱く天然。
人を頼ることはあっても、頼れることはない。
残業の話もそうだが、結理にとって頼られることは喜ばしいことなのだ。