桜が咲く頃に、私は
パッと見、遊んでそうな感じのバカっぽい容姿だけど、大学生だし私よりは頭が良いのは間違いない。


理解出来ないという怒りと、なんとか理解出来る部分を探そうと必死になっているのが、その悩んでいる姿からわかる。


「もし、もしもよ? そうだとしたらいつまで生きていられるの? 幸せを感じたらさらに余命が減るなんて、そんな条件付けるやつが天使だなんて信じたくないわね」


半信半疑……恐らく、トラックに轢かれて私達がぐちゃぐちゃになっていたことを力説してくれなかったら、半分信じてもらうことも不可能だっただろうな。


バカみたいな話を口裏合わせしていると捉えられかねない。


「今のままだと年明けすぐに。幸せの感じ方次第では、もっと早いかもしれない」


空がそう言うと、花子はチラリと私を見て。


唸るようにため息をついて、眉間に皺を寄せて空に視線を戻した。


「空ってさ、変わらないよね。そうやって全部自分で抱え込もうとするとこ。付き合ってた私にも何も言ってくれないんだから。それで全部終わらせようとするとか、私が怒るのわからない?」


「……そうだな。ごめん。言っても信じてくれないと思ったから」


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