桜が咲く頃に、私は
結局、放課後になるまで今尾と上野を待ち構えていたけど、当然と言うべきか、この時間になって登校してくるはずがなかった。
「じゃあ、私達はあいつらがいそうな所探してくるからさ、なんかあったら連絡するよ。早春は家事で忙しいでしょ。またあんたの手料理食べさせてよね」
翠達と別れ、私は家に帰った。
少し話し込んでいたせいで、私が帰った頃には既に夢ちゃんがいて、晩御飯の支度を始めていた。
「ただいま。ごめん夢ちゃん、今日は何を作る?」
「おかえりお姉ちゃん。卵を使わなきゃだから、オムレツにしようと思うんだ。安い時に買いすぎたから消費し切れなくて」
「ふふ、そうだね。ちょっと待っててね」
台所を通り過ぎ、奥の部屋にバッグを置いた私は……その中に入っているスタンガンを取り出した。
この家で寝泊まりするようになってからは、全く出番がなくなってしまったけど、泊まる場所を探して放浪していた時には、護身用に常に使えるようにしていた。
今は、充電もせずに使う用意すらしていない。
「いざとなったら……使うこともあるよね」
とはいえ、料理するのに必要なわけじゃない。
コンセントに刺して充電を開始し、エプロンを取ると台所に向かった。
「じゃあ、私達はあいつらがいそうな所探してくるからさ、なんかあったら連絡するよ。早春は家事で忙しいでしょ。またあんたの手料理食べさせてよね」
翠達と別れ、私は家に帰った。
少し話し込んでいたせいで、私が帰った頃には既に夢ちゃんがいて、晩御飯の支度を始めていた。
「ただいま。ごめん夢ちゃん、今日は何を作る?」
「おかえりお姉ちゃん。卵を使わなきゃだから、オムレツにしようと思うんだ。安い時に買いすぎたから消費し切れなくて」
「ふふ、そうだね。ちょっと待っててね」
台所を通り過ぎ、奥の部屋にバッグを置いた私は……その中に入っているスタンガンを取り出した。
この家で寝泊まりするようになってからは、全く出番がなくなってしまったけど、泊まる場所を探して放浪していた時には、護身用に常に使えるようにしていた。
今は、充電もせずに使う用意すらしていない。
「いざとなったら……使うこともあるよね」
とはいえ、料理するのに必要なわけじゃない。
コンセントに刺して充電を開始し、エプロンを取ると台所に向かった。