桜が咲く頃に、私は
その後、翠とも合流して、今日の分の食材の買い出し。


明日の分を買ってしまうと、冷蔵庫に入ってる食材を見て、空が気付いてしまうということで、明日の分は明日買うということになった。


私と夢ちゃんが食材を選んでいる間に、翠と深沢は飾りを買いに行く。


「いやあ、それにしても買ったね。私達五人で食べ切れるかな」


アパートに帰ってキッチンのテーブルに荷物を置いた夢ちゃんが、もうすでに嬉しそうにニコニコして言うと、深沢が答えた。


「大丈夫だって! 明日もまた料理を作るんだろ? 今日の分が残ったら、明日の私らの昼飯にでもすりゃあいいんだよ。でも、この姫ちゃんを甘く見るなよ? 食いしん坊キャラの本気を見せてやるよ!」


まあ、深沢の言う通り明日の昼ご飯は必要だし、作り過ぎたとしても食べると言ってるならそれで良いかな。


「問題は空だよね。一応サプライズっぽくするんでしょ? だったら、昼間に外に出てもらわないと。なんて言って出てもらう?」


「え? そんなのお姉ちゃんが責任を持ってデートすればいいじゃない? 準備が出来たら連絡するからさ、それまで楽しんでくればいいよ」


私の問いに、夢ちゃんはさも当然のように答えた。


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