桜が咲く頃に、私は
そして、私達はクリスマスパーティの準備を始めた。


部屋の飾り付けを私と深沢が、料理を夢ちゃんと翠が担当して、飾り付けが終わり次第全員で料理にかかる。


飾りはそんなに多くなくて、雰囲気を出すくらいしか用意をしてないから、すぐに終わると思う。


「桜井、ツリーってさ、もしかして杉なんじゃね? 私、花粉症だから杉を見るだけで目が痒くなるんだよね。てか、杉本とか杉原とかの名前でも腹立ってくるわ。あ、くしゃみ出そう」


「何言ってんのあんた。ツリーは杉じゃなくてモミの木でしょ。てか、何それ。ミラーボール? この部屋でそんなもの場違い過ぎるでしょ……」


深沢が用意したのは、家庭用のLEDライト。


しかも、ミラーボールのように部屋全体をキラキラと照らすやつだ。


「これがさ、また意外と使えんだよ。もう、バッシバシにライトアップ出来るし、テンション爆上がりするんだぜこれ!」


いや、テンション上がっても食事くらいしかしないのに、その熱量をどこに向けたらいいんだよ。


私とは感覚が違うから何とも言えないけど、もしかしたら空や夢ちゃんは喜ぶかもしれないな。


飾りのモールもキラキラしてるし、相性は悪くないかもしれないし。
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