桜が咲く頃に、私は
「ちょ、ちょっと……こんな所で何をしてんのよ」
慌てて顔を離して空を見ると「16」になっていて、私の反応を楽しむように微笑んでいる。
「何って。恋人同士のキス。もういいだろ。最後のクリスマスなんだから、俺達も恋人らしいことをしてもさ」
それは……全然良いんだけどさ。
お墓参りをデートプランに入れた空に、今更言われてもと、私はクスッと笑ってしまった。
「はいはい。でももう良いでしょ。こんな往来のど真ん中でキスしたんだから。そろそろ帰ろ? 夢ちゃんがご飯を作って待ってるよ?」
私がそう言うと、少しだけ寂しそうな顔をしたけど頷いて。
「なんだよ……ま、良いか。まだチャンスはあるしな。帰るか。夢がご飯を作って待ってるんだろ?」
なんだか良くわからないことを呟いていたけど、夢ちゃんからの連絡もあったから、帰る気になってくれたのは良かった。
なんたって、ここからが本番なんだから。
そして、手を繋いで家へと向かった。
時間稼ぎで空を連れ出すつもりが、まさかお墓参りに行って、私のお父さんに会うことになるとは思わなかったけど。
でも、行ってよかったと心から思える。
慌てて顔を離して空を見ると「16」になっていて、私の反応を楽しむように微笑んでいる。
「何って。恋人同士のキス。もういいだろ。最後のクリスマスなんだから、俺達も恋人らしいことをしてもさ」
それは……全然良いんだけどさ。
お墓参りをデートプランに入れた空に、今更言われてもと、私はクスッと笑ってしまった。
「はいはい。でももう良いでしょ。こんな往来のど真ん中でキスしたんだから。そろそろ帰ろ? 夢ちゃんがご飯を作って待ってるよ?」
私がそう言うと、少しだけ寂しそうな顔をしたけど頷いて。
「なんだよ……ま、良いか。まだチャンスはあるしな。帰るか。夢がご飯を作って待ってるんだろ?」
なんだか良くわからないことを呟いていたけど、夢ちゃんからの連絡もあったから、帰る気になってくれたのは良かった。
なんたって、ここからが本番なんだから。
そして、手を繋いで家へと向かった。
時間稼ぎで空を連れ出すつもりが、まさかお墓参りに行って、私のお父さんに会うことになるとは思わなかったけど。
でも、行ってよかったと心から思える。