桜が咲く頃に、私は
それから、何日も過ぎた。
新年を祝う花火が上がり、そして街から正月の気配も消えた頃、夢ちゃんが帰って来た。
おじさんの厚意で、学校が始まるまで厄介になっていたようだ。
元々おじさんの家が天川家の本家らしくて、お墓の面倒は見てくれるらしい。
後は、きっと夢ちゃんはアパートから離れないと思うから、自分の家族を持つ時まで見守っていてほしいと空がおじさんに頼んでいたみたい。
1月9日。
夢ちゃんがアパートに戻った第一声は「ただいま。お姉ちゃん」だった。
空がいなくなって、私を泊めてくれる意味もなくなったのに、夢ちゃんは笑顔でそう言ってくれた。
「おかえり。夢ちゃん」
お互いに、まだ悲しみが癒えていないのがわかる。
夢ちゃんは足早に奥の部屋に入って、持ち帰った大荷物の中から何やら取り出して。
何をしているんだろうと、私もその部屋に行ってみると……両親の写真が飾られていた場所に、空の写真が置かれていた。
「お父さん、お母さん。お兄ちゃんがそっちに行きました。だから、家族仲良くしてください」
小さくそう呟いている夢ちゃんの背中は……今にも消えてしまいそうで不安になったのを覚えている。
新年を祝う花火が上がり、そして街から正月の気配も消えた頃、夢ちゃんが帰って来た。
おじさんの厚意で、学校が始まるまで厄介になっていたようだ。
元々おじさんの家が天川家の本家らしくて、お墓の面倒は見てくれるらしい。
後は、きっと夢ちゃんはアパートから離れないと思うから、自分の家族を持つ時まで見守っていてほしいと空がおじさんに頼んでいたみたい。
1月9日。
夢ちゃんがアパートに戻った第一声は「ただいま。お姉ちゃん」だった。
空がいなくなって、私を泊めてくれる意味もなくなったのに、夢ちゃんは笑顔でそう言ってくれた。
「おかえり。夢ちゃん」
お互いに、まだ悲しみが癒えていないのがわかる。
夢ちゃんは足早に奥の部屋に入って、持ち帰った大荷物の中から何やら取り出して。
何をしているんだろうと、私もその部屋に行ってみると……両親の写真が飾られていた場所に、空の写真が置かれていた。
「お父さん、お母さん。お兄ちゃんがそっちに行きました。だから、家族仲良くしてください」
小さくそう呟いている夢ちゃんの背中は……今にも消えてしまいそうで不安になったのを覚えている。