桜が咲く頃に、私は
それからの日々は、私も夢ちゃんも抜け落ちた何かを埋めるように生きた。
と言うよりも、必死に求めたのかもしれない。
夢ちゃんは学校が始まってすぐにあった、高校の推薦入試で合格して、春からは高校生になる。
あんなことがあったのに、本当に強い子だ。
空が託した残された日々で、空が私達に何をしてほしかったのか。
そんなものはないのかもしれないけど、それでも私は死んだ時に胸を張って空に会いたい……とは思っているけど、現実はそうもいかなくて。
思えばこの時には、昔はよくため息をついていたのに、それもほとんどなくなって。
代わりに空を見上げるようになっていた。
1月20日。
寒い日が続き、屋上や階段で昼食を摂ることもなくなった。
わざわざ震えて食べるより、ストーブの周りで温まって食べる方が良いと、翠や深沢も動こうとしないから。
「……あと20日ほどか。短いね。早春、あんた大丈夫なの?」
「なんかね、長いんだ。空がいなくなってから今まで、まだ一ヶ月も経ってないのに、今までの人生より長く感じるんだ。何もなかったあの頃よりも何も感じない」
とはいえ、時間が来たらお腹が空くし、夜になったら眠くなる。
私の身体はしっかり生きているのに、心がついて行っていない感じだ。
「じゃあどうすんの。このまま死ぬ日を迎えて、天川に会った時なんて言うの。まさか『何もせずに生きるだけ生きたよ』とでも言うつもり?」
と言うよりも、必死に求めたのかもしれない。
夢ちゃんは学校が始まってすぐにあった、高校の推薦入試で合格して、春からは高校生になる。
あんなことがあったのに、本当に強い子だ。
空が託した残された日々で、空が私達に何をしてほしかったのか。
そんなものはないのかもしれないけど、それでも私は死んだ時に胸を張って空に会いたい……とは思っているけど、現実はそうもいかなくて。
思えばこの時には、昔はよくため息をついていたのに、それもほとんどなくなって。
代わりに空を見上げるようになっていた。
1月20日。
寒い日が続き、屋上や階段で昼食を摂ることもなくなった。
わざわざ震えて食べるより、ストーブの周りで温まって食べる方が良いと、翠や深沢も動こうとしないから。
「……あと20日ほどか。短いね。早春、あんた大丈夫なの?」
「なんかね、長いんだ。空がいなくなってから今まで、まだ一ヶ月も経ってないのに、今までの人生より長く感じるんだ。何もなかったあの頃よりも何も感じない」
とはいえ、時間が来たらお腹が空くし、夜になったら眠くなる。
私の身体はしっかり生きているのに、心がついて行っていない感じだ。
「じゃあどうすんの。このまま死ぬ日を迎えて、天川に会った時なんて言うの。まさか『何もせずに生きるだけ生きたよ』とでも言うつもり?」