桜が咲く頃に、私は
「え、あ、ひ、広瀬琥太朗です。誕生日は6月11日で……えっと、見ての通り身長は低くて、何をやってもダメで、それなのに桜井さんと付き合えたことがまだ信じられないです」
同じように私の方を向いて正座して、真っ直ぐに私を見詰めてそう言った広瀬に、思わずクスッと笑ってしまった。
改めて考えたら、本当に何も知らないのに付き合ってるなんて不思議な感じがする。
私の性格があまりにも適当すぎるんだろうな。
「へぇへぇ、お見合いかっての。あんたらの荷物持ってきてやるから、そこでそうやってお見合いごっこしてろよ」
「え、あ、み、南山さん!?」
「いいっつってんだろ。あんたは目の前の彼女と向き合ってなよ」
階段を下りて手を振る翠に、小さく「ありがと」と呟いて、私は再び広瀬に視線を戻した。
「じゃ、お言葉に甘えて話そうか。広瀬のこと、色々教えてよ」
付き合っているのにこんなことを言うなんて思ってもみなかったな。
普通の感覚だと、色々知ってから付き合うのだろうからさ。
「ぼ、僕も知りたいです。桜井さんのこと、もっともっと」
キラキラと目を輝かせてそう言った広瀬が、なんだか小動物みたいに見えて可愛く思えてしまうな。
同じように私の方を向いて正座して、真っ直ぐに私を見詰めてそう言った広瀬に、思わずクスッと笑ってしまった。
改めて考えたら、本当に何も知らないのに付き合ってるなんて不思議な感じがする。
私の性格があまりにも適当すぎるんだろうな。
「へぇへぇ、お見合いかっての。あんたらの荷物持ってきてやるから、そこでそうやってお見合いごっこしてろよ」
「え、あ、み、南山さん!?」
「いいっつってんだろ。あんたは目の前の彼女と向き合ってなよ」
階段を下りて手を振る翠に、小さく「ありがと」と呟いて、私は再び広瀬に視線を戻した。
「じゃ、お言葉に甘えて話そうか。広瀬のこと、色々教えてよ」
付き合っているのにこんなことを言うなんて思ってもみなかったな。
普通の感覚だと、色々知ってから付き合うのだろうからさ。
「ぼ、僕も知りたいです。桜井さんのこと、もっともっと」
キラキラと目を輝かせてそう言った広瀬が、なんだか小動物みたいに見えて可愛く思えてしまうな。