桜が咲く頃に、私は
〜放課後〜
ファミレスで翠とぼんやりと時間を潰しながら、今日はどこに泊まろうかと考えていた。
父親からは毎月お小遣いという名目で3万円振り込まれるから、最悪ネットカフェや漫喫という手もあるんだけど……どうもあの空間は疲れが取れないから、出来るだけ布団で眠りたかった。
「それにしても、なんであんなやつと付き合うことにしたわけ? あ、わかった。いざという時の泊まる場所にするつもりなんでしょ」
頬杖を突きながら、ストローを私に向けて半笑いで尋ねたけど、私だってその理由を訊かれたらわからない。
「そんなんじゃないけどさ。なんだろ。私に告ったってことは、私のことが好きなわけっしょ? つまり、夢中になれるものがあるってことだよね? 私にはそれがないからさ」
「あんた、なんで生きてるかわからないってずっと言ってるもんね。生きがいもない、目標もない。ただ毎日を何となく過ごしてるだけだってさ。でも、広瀬が生きがいになるとは思えないんだけど」
広瀬が何を思って私なんかを好きになったのか、全くわからない。
私自身は、私の人生なんてどうでもよくて、誰かと付き合えば何かが変わるかもしれない……なんて考えていたんだと思う。
ファミレスで翠とぼんやりと時間を潰しながら、今日はどこに泊まろうかと考えていた。
父親からは毎月お小遣いという名目で3万円振り込まれるから、最悪ネットカフェや漫喫という手もあるんだけど……どうもあの空間は疲れが取れないから、出来るだけ布団で眠りたかった。
「それにしても、なんであんなやつと付き合うことにしたわけ? あ、わかった。いざという時の泊まる場所にするつもりなんでしょ」
頬杖を突きながら、ストローを私に向けて半笑いで尋ねたけど、私だってその理由を訊かれたらわからない。
「そんなんじゃないけどさ。なんだろ。私に告ったってことは、私のことが好きなわけっしょ? つまり、夢中になれるものがあるってことだよね? 私にはそれがないからさ」
「あんた、なんで生きてるかわからないってずっと言ってるもんね。生きがいもない、目標もない。ただ毎日を何となく過ごしてるだけだってさ。でも、広瀬が生きがいになるとは思えないんだけど」
広瀬が何を思って私なんかを好きになったのか、全くわからない。
私自身は、私の人生なんてどうでもよくて、誰かと付き合えば何かが変わるかもしれない……なんて考えていたんだと思う。