幼なじみと契約結婚しましたが、いつの間にか溺愛婚になっています。

「ふぁっ……は、ぁぁっ、あぁっ」

 突き上げられるたび、止められない嬌声が漏れ出る。
 だんだんと頭の中が、ひとつの感覚を追いかけることでいっぱいになる。

 ──これが、快感、と呼ぶものなのだろうか。

「あ、やっ、そこ……だめっ」

「ここ? ほんとにダメ?」

 より強く快感を訴える場所を、彼の切っ先が執拗に突いてきた。

「や、あぁっ、だめだって……やぁんっ」

「可愛いよ、佐奈子──もっと啼いて」

 ますます甘くなる嬌声を聞いて、彼が汗を伝わせながら、嬉しそうに責め立ててくる。

 強すぎる快感で苦しくなりながらも、彼にそうされることが、ひどく嬉しかった。

「──あ、あぁ、あぁぁっ」

「佐奈子、イキそうか?」

「……わ、かんな……っ、あぁぁ──!」

 尋ねられた直後、全身がどこかに飛ばされる心地がした。頭の中が真っ白になって、まぶたの裏に星が散る。

 けれどまだ、彼の責めは終わらなかった。

「悪い、もう少しだけ……あとちょっとでイクから」

 腰の動きが今まで以上に速くなり、しばらくして。

「……う、あっ」

 そう彼が小さく呻いた後、薄い膜越しに吐き出される熱さを、内側に感じた。

 お互いに汗ばんだ体を、ぴたりとくっつけて、抱き合って眠った。
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