城東だ、その子に手を出すな!
先輩に認められたと初めて嬉し泣き
「ミホー!早くハンバーグ作ってぇ!」


「はいはい、うるさいなあ。」


おばあちゃんに叫んだ妹、ミヅキ。

この春小学生になった。


おばあちゃんの名前はミホ。みほ姐(ねえ)。そう呼ばせている割には妹はミホって呼び捨てだし、私も素直におばあちゃんって呼べないもどかしさから、あまりみほ姐と話すことはなかった。

みほ姐はいつも花柄のハンカチで汗を拭っていて「年なのよぉ。」って言ってたけどだったらもうちょっと私たちにも優しくしてほしい。

みほ姐はすごく厳しくて、3日前でもミヅキが書いた作文の出来が悪い、と気の毒になるような文句を散々言ってミヅキを泣かせていた。

どんなケンカでもおせんべいをあげて仲直りが2人のおきまりらしくて(最近知った)

拍子抜けした。

高校受験で部屋にこもってばかりいたから、半年前から三人ぐらしのわたしたちの中で私だけ仲間外れになっているような焦りもあった。絶対に高校で友達を作る、信じて頑張った。



そして、あのときみたいに、俗に言うぼっち飯をしてたあの頃に戻りたくないと思っていた。
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