星の降る夜
「おかえり」と「ただいま」
「うぅー…さみぃ…」
部活を終え、着替えを済ませて部室を出た俺は、予想通りの寒さに体をすくめる。
体を動かしている部活中とは違って、ただ歩くだけの道のりは結構辛い。
いつものように、顔をマフラーにうずめ、ポケットに手を突っ込んだ。
―きっと、走ればあったかいのだと思う。
しかし、部活を終えたばかりでは、そんな体力も残っていなかった。
来週に控えた練習試合のため、ここ数日の練習は特に厳しいのだ。