星の降る夜


「……寒かったろ。」

「ううん、平気。」


穏やかな声と共に、咲の柔らかな指が俺の髪の毛をなでる。


「…冷えてんじゃん。」

「冷えてないよ。」


ほら、ちゃんと防寒してるし、と笑う彼女。

…あぁー…もう無理。


「………会いたかった。」

「あたしもだよ。」



遠距離恋愛してるカップルが見たら、バカみたいだ、と笑うだろうか。
ふざけんな、と怒るだろうか。

どっちでもいい。
俺たちは、俺たちだから。

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