俺にしときませんか、先輩。
まだ、このまま
由都side
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「おい、由都、お客さん来てるぞー」
机に並べるメニュー表を整理していたら、奥にいる大雅から声がかかる。
振り返れば、女子生徒がふたりほど入口付近で立っていた。
「2名様ですね、ご案内します」
クラスのカーテンはオシャレな雰囲気のものに替えられて、机はふたつをくっつけて真っ白なテーブルクロスで覆ってある。
「ねえ、これ美味しい!」
「本当だ、これもうまい」
出されたスイーツに満足そうなお客さんたちと動き回る俺たち。
そう、今日は文化祭だ。
喫茶店をやることになった俺のクラスはそれなりに盛り上がってきている。
交代までまだ時間はある。
終わったら、その後は先輩に会いに行こう。
それだけ頭のなかで繰り返してお客さんをひたすら案内する。